ニュースリリース
平成13年10月16日
北海道ガス株式会社
荏原バラード株式会社
北海道大学と家庭用燃料電池コージェネの共同研究開始

 北ガスは、平成13年10月より天然ガスを燃料とした荏原バラード製1kW級家庭用固体高分子型燃料電池(PEFC)コージェネレーションシステムの実験機を北ガス技術開発研究所内の実験室に設置し、北海道大学(工学研究科 環境システム工学研究室)との共同研究を開始しました。
 今後は、本年11月末までを目処に基本性能の確認試験を行ったのち、北海道大学構内の実験住宅(ローエネルギーハウス)へ実験機を移設設置し、実験住宅に既に設置されている太陽光発電・風力発電・太陽熱温水回収・土壌採熱などの自然エネルギーと、この1kW級家庭用燃料電池を複合的に組み合わせた住宅用ハイブリッドエネルギーシステムの研究を平成15年度までの3年計画で行う予定です。


<共同研究の目的>

 都市ガス業界では、家庭用燃料電池システムについて(社)日本ガス協会を中心に国家プロジェクトが進められており、導入・普及を目指しております。
 一方、北海道大学ではこれまでに、大学構内の実験住宅にて上記の自然エネルギーを活用したエネルギー自律型住宅の研究を行ってきました。
 本研究は上記の研究成果を基に、自然エネルギーと燃料電池システムより得られた熱と電気を組み合わせ、積雪寒冷地住宅における最適なエネルギー利用形態の研究を行います。
 また、荏原バラードではこの共同研究結果を活用し、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの寒冷地向け設計仕様の検討を行います。


<導入した実験機の概要>
 今回導入した1kW級家庭用燃料電池実験機は、カナダ国バラード・ジェネレーション・システムズの燃料電池システム・ノウハウを取り入れ、荏原バラードにて製造された1kW級家庭用固体高分子型燃料電池コージェネレーションシステムで、昨年度の国家プロジェクトにて(社)日本ガス協会へ納入されたものと同一の仕様です。
 本実験機は、DC発電端出力にて世界トップクラスの発電効率42%(LHVベース)を達成しており、一般住宅に設置可能なパッケージ型1kW級家庭用コージェネレーションシステムとして既存の電力系統に連系して家庭内の電気製品に電力を供給するとともに、排熱を温水として回収し家庭での給湯・暖房・融雪などに利用することが可能です。