羅臼町との連携協定の締結について ~ 豊富な地域資源を活用し、豊かな自然と共生した町の脱炭素化を実現 ~2025/10/17

 北海道ガス株式会社(社長:川村 智郷、本社:札幌市、以下:北ガス)は、本日、羅臼町(町長:湊屋 稔様)と連携協定を締結いたしました。世界自然遺産知床に代表される羅臼町の豊かな自然と、脱炭素化の取り組みを共生させ、2030年カーボンニュートラルを共に目指してまいります。

 

 羅臼町は2021年にゼロカーボンシティ宣言を掲げ、2024年には知床国立公園が「ゼロカーボンパーク1」に登録されるなど、カーボンニュートラルへの取り組みを加速させています。

 今回、羅臼町において、豊富な地域資源の一つである地熱(温泉熱)を活用した地熱バイナリー発電2が検討されている中、当社は本協定に基づき、発電した電力の町内利用を支援し、エネルギーの地産地消と脱炭素化を目指します。

 

 また、羅臼町は沿岸部に沿って市街地が存在しているため、自然災害発生時のライフライン確保に備える必要があります。エネルギー地産地消の仕組みや、観光資源である景観に配慮した太陽光発電設備を公共施設等に導入することで、災害に強いまちづくりにも貢献してまいります。

 

 当社は今後も、地域資源の活用や地域課題の解決などを通じて、地域の脱炭素化と活性化を推進してまいります。

 

※1 ゼロカーボンパーク:環境省が主導で国立公園において先行して脱炭素化に取り組むエリアを登録する制度。知床国立公園は2024年9月に、羅臼町と斜里町の共同で登録。

※2 地熱バイナリー発電:従来の地熱発電では活用できなかった低温帯の熱を活用して発電できるため、エネルギーコストの削減につながるとともに、CO₂を排出しないクリーンな発電方法。

【連携事項】

1. 地域資源を活用した再生可能エネルギーの電力供給に関すること

2. 町内施設の脱炭素化・レジリエンス強化に関すること

3. 基幹産業の脱炭素化および活性化を推進すること

4. 地域産品やふるさと納税等の魅力向上に関すること

5. 地域の教育・文化・スポーツ振興に関すること

6. その他、地域課題の解決に関すること

【締結式の様子】

(右より、羅臼町  湊屋 稔町長、北ガス 代表取締役社長 川村 智郷)

【参考資料】

羅臼町 湊屋 稔 町長

 本日、連携協定を締結できたことは、羅臼町が目指す「豊かな自然と共生し、活気に満ちたゼロカーボン地域」の実現に向け、非常に心強く、喜ばしく思っている次第でございます。
 羅臼町は古くから、温泉の地熱の暖房への利用や、海洋深層水の活用など、地域資源を活かす取り組みを進めてまいりました。今後は、これらのポテンシャルを最大限に生かし、自然に負荷をかけない形で、脱炭素やエネルギーの地産地消を共に推進してまいります。また、エネルギー課題の解決に加え、地域の方々、特に将来ある子供たちに対し、教育、文化、スポーツを通じた機会を提供できることにも大きな期待を寄せております。
 本協定が地域や北海道のため、効率良く自然に優しいエネルギーを共に考えていく良い機会となることを期待しております。

 

北海道ガス 代表取締役社長 川村 智郷

 羅臼町は世界自然遺産「知床」に代表される雄大な自然を有し、2021年には2050年ゼロカーボンシティを表明されるなど、地域課題の解決に向けた取り組みを意欲的に推進されています。世界遺産という唯一無二のエリアにおいて、自然環境を守りながら地域資源を最大限に活用しようとする、羅臼町様の先駆的な構想に深く敬意を表します。また、この度そうした羅臼町様と連携協定を締結できましたこと、大変光栄に存じます。
 今回の連携協定では、既存の温泉井戸を活用したバイナリー発電による電力供給や、景観に配慮した太陽光発電の導入などを中心に、羅臼町のレジリエンス強化にも貢献してまいります。
 当社が培ってきた総合エネルギーサービス事業の知見と技術力を活かし、羅臼町の地域資源活用の可能性を最大限に引き出しながら、持続可能な発展と地域社会のさらなる活性化に繋がるよう、共に歩んでまいる所存です。

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