高精度GNSS位置情報サービスを活用したガス導管検査管理システムの開発について~都市ガス業界初、作業効率・品質向上を実現する新しい技術~2023/06/29

 北海道ガス株式会社(社長:川村 智郷、本社:札幌市、以下:北ガス)は、今年度より高精度GNSS(※1)位置情報サービスを活用したガス導管検査システムを導入いたしました。ガス導管検査における本技術の活用は、全国の都市ガス事業者で初となります。

 

 地中に埋設されているガス導管は、法令に基づき定期検査を実施しています。従来の方法では、目視確認に加え、紙帳票での作業報告書の作成等に多くの時間を要していたことから、エネルギーの安定供給と安全の確保を前提としたうえで、定期検査の効率化を図ることといたしました。

 具体的には、ネットワーク型RTK-GNSS(※2)を活用したガス導管検査管理システムを新たに開発いたしました(※3)。本システムにより、埋設ガス導管検査の移動軌跡を誤差数センチメートルの範囲で自動記録できるようになったことに加えて、作業報告書作成までの一連の業務をデジタルデータ上で運用することで、業務時間を従来比で11%削減を見込みます。
 今後は、本システムを全国の都市ガス事業者や、通信線や上下水道など他のインフラ事業へ展開し、インフラ分野における検査業務の効率化・品質向上に貢献してまいります。

 

 北ガスでは、北ガスグループ経営計画「Challenge 2030」(※4)にもとづき、デジタル技術の活用による事業構造改革を推進しています。エネルギーの安定供給と安全の確保を前提に、従来の業務プロセスを抜本的に見直しながら、強固な事業基盤の構築に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。

 

詳細はこちらの資料をご参照ください。

 

※1:全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System)の略。QZSS(日本)、GPS(アメリカ)などの人工衛星を用いて測位を行うシステムの総称
※2:利用者が現場で取得した衛星データと、周辺の電子基準点(国土地理院が管理する国家基準点の1つで、日本の位置の基準(国家座標)に整合)の観測データから作成された補正情報を組み合わせ、リアルタイムで測量を行う方式。通信には携帯電話の電波を使用
※3:経済産業省の「産業保安高度化推進事業費補助金」の採択を受け、新和産業株式会社と共同開発
※4:北ガスグループ経営計画「Challenge 2030」

▼新たなガス導管検査管理システムの概要

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